墓じまい

お墓の悩み

本日は「墓じまい」について書こうと思いますが、みなさんは「墓じまい」という言葉、お聞きになったことはありますか?「墓じまい」とは、お墓のお引越しのことを言います。具体的には、お墓を解体して、墓地を管理者に返し、お墓に入っていたお骨を別のお墓に移すこと、それを「墓じまい」といいます。つまり、改葬の事ですね。
この言葉は、「墓終い」と「墓仕舞い」からきた造語と言われています。私は普段から、葬儀やお墓に関するご相談をお電話や対面で、もう10年ほどお受けしていますが、ここ5年ほど、「墓じまい」に関するお問い合わせがとても増えているんです。
厚生労働省の出しているデータにこんなものがありました。

平成22年度に72,180件だった改葬数が、たった3年後の平成25年には88,397件と、16,217件も増加しているんです。びっくりしますね。
すべてがそうではないかもしれませんが、これだけでも墓じまいが増えていることがよくわかります。
 
「墓じまい」と言うと、お墓が維持できない、係累が居なくなるといったようなマイナスイメージがどうしても先行してしまいますが、相談にいらっしゃる方はみなさん、とても前向きなんです。
「二人の娘の負担を軽くするために墓じまいして、自分たちの父母も含めて皆で永代供養墓に入ることにしました」というご夫婦。
「お参りに行けない遠くにあるお墓ではご先祖様が可哀想。田舎のお墓は墓じまいして、いつでもお参りができる近くのお墓に改葬しよう」とお考えになるご家族。
墓じまいをお考えになる皆様に共通しているのは、ご家族への想いです。まさに今、話題の「終活」のひとつといえるのではないでしょうか。
 
住職と昔、こんな会話をしたことがあります。
「田村さんは、子供たちをお墓参りによく連れて行っているようだね。でも、何のためにお墓参りに行くのかを子供たちに説明することはできる?」
その時の私の答えは「故人様とお話をするためです」。それに対して住職はこうおっしゃいました。
「それでは50点の回答だね。お墓参りの大事な意味の一つに故人様との出遭い直しがあるんだよ。亡くなった方を通して、『人は必ず死ぬ』ということを教わる。それで毎日を一生懸命に、大事に生きることの大切さを知ることができる。故人様が生前に残した言葉を通して、大切なことを教えてもらうことができるんだよ」
墓じまいのご相談を受けていると、この言葉をよく思い出します。
 
墓じまいとはいったい何でしょうか?墓じまいとは、決してお墓がいらないといったことではなく、本来のお墓のあり方に立ち返って、自分自身でお参りの意義を確かめてみる大切な機会だと思います。
證大寺では皆様のご相談を承っています。いつでもお気軽にお立ち寄りください。

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